因数分解の一意性を示します。これは、素因数分解の一意性と同じ証明です。 ポイントとなる定理は次の定理です。
仮に とすると は既約多項式であるため は と互いにとなる。同様に とすると、 は と互いにそとなる。したがって、定理2.2.16より、 となる、 が存在する。 そして、この2つの式をかけ合わせると、 となる多項式 が存在することが分かる。これにより、再び定理2.2.16より、 は互いに素であることが分かるが、これは、 が多項式 を割り切るという仮定に矛盾する。したがって、 は、 または を割り切ることが分かかる。
最後に、因数分解の一意性を証明します。
例えば、 ですので因数分解の一意性が成り立ちませんので、既約式をモニックに限定する必要があります。整数でも に対応します。