次の定理は、様々なところで応用される重要な定理です。
ここで次の補題を用いると第2項はで割り切れるため
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この定理を使いフェルマーの小定理を証明してみましょう。
この定理から、の零でない合同類は、乗すると必ず (1を含む合同類を意味しています。)に等しいことがわかります。更にこれから示すように、乗して初めて になる合同類が存在することが分かります。そのような合同類を、pを法とする原始根(primitive root)又は原始元といいます。合同類 が原始根のとき、整数も原始根といいます。を固定している限り、この場合、合同類を考えても整数を考えても意味は一緒だからです。
証明は決して難しくありませが、いくつかのステップをたどる必要がありますので、ここでは省略します。
原始根が1つ分かれば命題3.1.14より他の原始根を求めることができます。
この例では6が原始根だと分かりましたので、と互いに素なに対しが原始根となります。と互いな素な数として1,3,5,7,9,11,13,15(つまり、奇数)がとれます。上の表より原始根は、6,12,7,14,11,5,10,3であることが分かります。
Takashi